フィルターの乾燥方法を教えてください。

 

 

一般的にフィルターの乾燥には以下の3つの方法が挙げられます。

 

  1. オフラインでのオーブンによる乾燥
  2. 加圧気体を使用したインラインでの乾燥
  3. 真空下での乾燥

 

乾燥方法の選択は、乾燥の目的やアプリケーションに必要な乾燥レベルによって決まります。例えば、水に不溶なプロセス液のろ過滅菌に使用されるフィルターや、疎水性フィルターのウォーターイントルージョン試験前では高いレベルでの乾燥が必要なためオーブンなどでの乾燥を選択します。

 

乾燥の目的が蒸気の通過を可能にすることである場合には、加圧気体を使用したインラインでの乾燥のように、低から中程度のレベルの乾燥で十分な場合もあります。

 

自動化された凍結乾燥機の復圧用フィルターの乾燥などでは、真空下での乾燥を選択します。

 

カプセルまたはカートリッジフィルターが完全に乾燥したかどうかを判断するには、湿潤する前と乾燥した後のフィルターの重量を測定することで確認できます。湿潤前の重量の約1%以内であれば、用途にもよりますが、十分な乾燥状態であると考えられます。

 

乾燥手順は、個々のプロセスと環境条件をシミュレートして決定されることを推奨します。乾燥条件および乾燥手順は、実製造上で有効かどうかを確認することが重要です。 

 

1.オーブンでの乾燥

 

1.1     前処理

フィルターカートリッジに残っている残液量を減らして乾燥を促進するために、乾燥前にフィルターを加圧気体で「ブロー」することを推奨します。フィルターは、フォワードフロー試験により圧力を加えた場合、かなりの量の液体が排出されますが、バブルポイントを超える圧力を加えると、さらに多くの流体が排出されます。

 

注意:安全上の理由から、フィルターカプセルまたはハウジングで定められている最大運転圧力以内の圧力を保つことが重要です。この圧力を超える一時的な加圧が許容される場合もあるため、詳細は、ポールの担当者にお問い合わせください。

 

1.2 機器

水分の除去を促すために、ファンによる温風循環式のオーブンの使用を推奨します。また、真空乾燥オーブンは、フィルターを短時間で乾燥させる非常に効果的な方法です。

 

1.3 静置乾燥でのパラメーター

次の表は、推奨されるポールフィルターのオーブンでの乾燥温度と時間を示しています(真空乾燥オーブンを使用する場合、これらの条件を緩和できます)。

 

フィルターの種類

温度(℃)

時間 (時間)

ウルチポア® N66 S グレード (NRPS) * 

65

6-12

ポジダイン® / Bio-Inert® (NFZ/ N*L) **

65

12–16

ウルチポア N66 (NF,NR,NA)

65

14

ウルチポア VF (DV)*

フロロダイン® II (DBL,DFL,DJL)

エンフロン II (V002)

エンフロン (PFR, HTPFR, CFR, FRP, PF, PFA)***

90

16

フロロダイン EX (UEDF, UEDT) / Supor® EX  (UECV)

40

36

SuporLife / SuporFlow

38

48

Supor (EBV, EKV, EAV, UEAV)

40

28

 

* 最高乾燥温度は96℃で、6〜12時間です。

** 最大乾燥温度は96℃で、12時間です。

*** 最高乾燥温度は96℃で、16時間です。

 

注意: 

  • アルコールで湿潤したフィルターは、乾燥する前に、必ず水でアルコールを洗い流してください
  • すべての温度は+/- 2°Cです
  • カプセルフィルターでは、フィルターカートリッジからの水分の蒸発がカプセルによって妨げられるためより長い乾燥時間が必要です

 

 

2.加圧気体を使用したインラインでの乾燥

 

注意:

  • 圧縮空気または不活性ガスを使用する必要があります。安全上の理由から、酸素などの反応性ガスをフィルターの乾燥に使用しないでください。
  • 安全上の理由から、フィルターカプセルまたはハウジングで定められている最大運転圧力以内の圧力に保つことが重要です。この圧力を超える一時的な加圧が許容される場合もあるため、詳細は、ポールの担当者にお問い合わせください。

 

2.1 「ブローダウン」

この乾燥手順では、それぞれの湿潤液でフィルターのバブルポイントよりも高い気体圧力を適用する必要があります。

 

2.2 乾燥プロセスに影響を与える物理的パラメーター

乾燥サイクルの効果は、次のパラメーターによって影響を受けます。

  • 湿潤液の性質
  • 気相(乾燥、温度)
  • 気体の流量

 

次の表は、一部のポールフィルターを水で湿潤した場合、湿潤前の重量の1%以内に乾燥させるために必要な推奨気体流量と時間を示しています。

 

フィルターの型式

流量 (Nm3/hr)

流量 (SCFM*)

時間 (分)

SLK7002NRP

6.8

4

30

SLK7002DFLP

6.8

4

30

CFS92SPRRK

6.8

4

30

KA3EKVP1S

6.8

4

30

* 1分あたりの標準立方フィート

大きい膜面積のフィルターには、より長い時間とより高い流量が必要になります。

 

2.3 設定された圧力で一定時間の乾燥

一般的に、最小バブルポイントより25%高い圧力で乾燥を開始することが推奨されます。より多くの膜の細孔から液体が排出されるようになると、圧力はすぐに低下すると予想されます(気体圧に対する抵抗が減少します)。

乾燥時間は、フィルターの種類と乾燥装置によって異なります。

 

 

3.真空下での乾燥方法

 

この方法は、凍結乾燥機といった自動システムの復圧用フィルターの乾燥によく使用されます。真空にすることで乾燥時間を大幅に短縮できるため、1時間未満の乾燥が可能となります。

 

詳細については、以下の技術資料をご参照ください。

ポール文書番号USTR2821: Application Note: Scientific and Technical Report – In Situ Drying of Pall Hydrophobic Air Filters Prior to Moist Heat Sterilization

 

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